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Arches/Ink-jet printing, Screen printing, Metal paint, acid
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現在、私たちが共有する時間というものは刻々と過ぎさりながら、また新しいそれがやってくる。滞りないこの繰り返しは死をもってしても留まることはない。
秋、河原に生えるススキは成長の途中は気にもとめないが、枯れているのかそうでないのか黄金色に穂を垂れた状態になってはじめて認識する。冬になりいつぞやはなくなってしまうのだろうが、この生命力は強く、また来年の秋になると同じ場所に穂を垂れる。
河原の4匹の野良犬は、警戒しながらも領域に入り込んだ私を遠巻きに観察し、逃げることなく一定の距離を保つ。写真にも偶然4匹写り込んでいるが、実際はカメラを構えるたび、寄ってくる2匹だけが画面に残る。つまりあと2匹はシャッターを押し、風景を切り取る1/250秒の瞬間はフレームアウトしているわけである。
永遠に変わることはないと思える空は、急速に動いているのだろうが雲といっしょで止まって見える。時間が過ぎ夕暮れになるまでの変化なんて待てやしない。電信柱と電線はいささか古ぼけており時の痕跡を感じさせるが、時折やってくる鳥以外は電線の時間がゆったり過ぎていく。
目の前に広がる風景は、常に同じ時を刻んでいるが、それぞれの1秒の長さは違うようである。空の時間、犬の時間、ススキの時間、そして人間の時間。同じだけど違う時間軸を作品に封じ込め、作品の時間とする。
インクジェットプリンタで印刷された写真は、耐光、耐水を施しているが、いずれは色褪せていくであろう。その表面にドローイングした植物のようなものは鉄粉を練り込んだ塗料で描いており、所々に酸を塗って酸化を促している。赤茶色した錆も時間をかけながら変化していく。切り取られたそれぞれの時間は、今度作品の時間として時を刻んでいる。
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